炊飯器と人の一生 (その6)
どうしても おじさんと
同じ轍を 踏んで 欲しくない
一心が 口調を荒くした。
持ってきた 資料で
交渉し始めた。
おっさんには
何回も 同じ事で 自信があったが 際どい交渉は いつも疲れる。
おじさんの 策は 一日 日払いで 7.000円稼ぐとすれば
日に 2.000円返済に 当てると一月25日以上実働で
50.000円以上は 返済できる。
借金・現在で金利ストップで 1.000.000だとすれば
50.000の 20回で つまりは 1年8ヶ月で 返済可能であった。
この交渉で 何回も 青年達は 生き返って 我が社を
卒業して行った。
青年達も残った。 5.000円で その日の 生活を 切り盛り
しては 最後には 箪笥預金も 持てるようになった。
自分の 価値や 働きは 一度・一日の 報酬金に
変換してみると解る。 一ヶ月幾円では 実感として
解らなく おまけに 金銭の価値さえも 解らなくなってしまう
彼らの ポケットには 毎日の日当が ダブついて
不思議なことに 無駄使いが 少なくなってくる。
今までと 違わず 彼にその手策で迫る事にした
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